スキルシートの書き方とコツは?現役エンジニアが解説!
佐藤 安由美
スキルシートの書き方とコツは?現役エンジニアが解説!
スキルシートは、主にエンジニアやクリエイターなどの技術職が就職・転職活動の際に求められる資料になります。これまでの経験やスキルを時系列に書き、自己PRをするのに役立ちます。スキルシートの内容によっては、応募者の給与や待遇が変わる可能性もあるほど、大切な資料なのです。
この記事では、スキルシートの基本的な書き方や作成のポイントなどを解説していきます。「スキルシートってどうやって書けばいいの?」「未経験でも必要?」「スキルシートで自分の魅力を存分に伝えたい!」という方は、ぜひご一読ください。
CINエンジニアリングでは、「スキルシート転職」という無料で利用できる職務経歴書作成アプリを開発した経験もあるので、ご参考になれば幸いです。
スキルシートとは?
一般的な就職・転職活動においては、履歴書とともに職務経歴書を提出することがほとんどです。そのため、職務経歴書には学歴や生年月日などのプロフィールに相当するような事項は記載されません。
一方、スキルシートはIT業界におけるプロジェクトへの参画に特化したフォーマットであることが多く、必要最低限のプロフィールと、これまでの経験やスキルが一目で分かるよう工夫されている点が特徴です。両者の特徴は似ていますが、スキルシートはIT業界に特化した職務経歴書であることがわかります。
スキルシートは経歴をまとめた書類のため、未経験の方にとっては提出が難しい場合があります。未経験者のスキルシート提出は必須ではありませんが、自己PRの幅を広げるという意味では、提出しても良いでしょう。
スキルシートの重要性
スキルシートは、採用担当者が必ず目を通す資料となります。選考を通過できないと、その先にある面談に進むことさえできません。プロジェクトを進行するにあたって適切な人材であるかどうかの最初の判定に使われます。
企業と自分の相性を明確にできる
前述したように、スキルシートはプロジェクト進行に適切な人物を見つける際に重要な役割を果たします。正確に自分の経験やスキル、人柄を記載することにより、採用におけるミスマッチを減らすことができます。
エンジニアやクリエイターなどの技術職では、求められる能力が非常に多いため、単純にスキルや実績だけでは判断が難しいとされています。採用者と応募者の少しの認識の違いが、「こんなはずじゃなかった。」とミスマッチを生む原因となりますので、いままでの業務内容を細部まで正確に記載する必要があります。
年収に直結する
スキルシートは、選考通過の確率を上げるだけでなく、年収アップにも繋がります。スキルシートに記載された経験やスキルをもとに、給与や待遇を決める企業もあります。場合によっては、月に数万~数十万単位での差が出ることも珍しくありません。差額×12か月分で年収として換算すると、かなりの差が出ることがわかりますね。
IT業界では報酬と技術習得は比例すると考えられており、自身の経験やスキルを正しく魅力的に伝えることは、待遇の向上に繋がるのです。
スキルシートの書き方とコツ
スキルシートの重要性について説明してきましたが、ここでは魅力的なスキルシートを作成するためのコツをいくつか紹介します。
スキルシートを作成する際は、伝えたいポイントを明確にし、可能な限り分かりやすくすることが重要です。
フォーマットに決まりがないため、インターネットからテンプレートをダウンロードして作成したり、自身で文書作成ソフトや表計算ソフトなどで作成したりしても問題ありません。
職務経歴や担当業務
プロジェクトの開始・終了年月に応じて、携わった業務概要を記載していきます。担当した業務内容、業務期間、スキルを具体的に書き出し、何をどの程度できるかを明確にしましょう。
採用担当者に魅力が十分伝わるように、経験業務を細分化して一度洗い出してみるといいかもしれませんね。
例)2021.2〜21.8 プロジェクト管理ツールの開発
【業務概要】
・担当プロジェクト&実装機能
言語/経験/知識
経験した業務を記載し終えたら、参画したい案件の方向性を定め、それに適したスキルシートに仕上げていきます。 活かせる経験・知識、参画したい案件の「求めるスキル」に合致した経験を意識して記載しましょう。
保有資格がある場合は正式名称で記載します。スキルシートはIT業界向けのため、エンジニアやクリエイターに関係する資格など、業務に役立つ内容を記載するのが一般的とされています。
例)セキュリティエンジニア募集の場合
取得資格
2022年 4月 | 情報処理安全確保支援士 |
2022年 12月 | CCNA Security |
経験してきたプロジェクト
時系列で参画プロジェクトを書き出せたら、規模が分かるように案件全体とチームの人数を記載します。規模の小さいプロジェクトであってもアピールにつながる可能性があるため、忘れずに記載しましょう。
次に、プロジェクト内での業務をどの程度できるかを明確にします。お客様との交渉やリーダー経験など、スキル以外にもアピールできる経験があれば、すべて書き出すとよいでしょう。自身の人柄やビジネススキルについても、アピールすることができます。
また、担当した成果物の中で一般公開されているものがあれば、URLを記載しましょう。
ここで注意しなければならないのは、秘密保持契約を締結していた場合です。クライアント名やサービス名が具体的に記載できない際には、システムの概要が分かる程度の記載にします。
自分のアピールポイント
自己PR欄は「人柄」「仕事への向き合い方」「自身が大切にしていること」など、特にパーソナルな部分を伝えられる箇所になります。
これまで経験してきたプロジェクト全体に対する総括と、自身の強みや人柄等を簡潔に記載します。ネガティブな印象を与える記述は避け、前向きさ・積極性・向上心・協調性を示すような内容にしましょう。
例)私の強みは高い対人対応力です。業務の目的やゴール、課題、詳細を細かく認識を合わせるコミュニケーションを心がけています。チームメンバーやクライアントと、コミュニケーションを通じて共通の認識を持つことで、品質を担保しながら円滑に業務を進めることができると考えております。
スキルシートのテンプレート例
➊プロフィール
‐氏名・年齢・最寄り駅を記載
❷保有技術
‐保有技術を正式名称で記載
例)Javascript → JavaScript
❸自己PR
‐自身の性格や強みを簡潔に記載
❹参画プロジェクト・業務概要
‐最新のプロジェクトから時系列に記載
‐期間は西暦で記載
‐担当した分野や習得したスキル、プロジェクトの規模、貢献度などは具体的に記載
‐「箇条書き」と「体言止め」で簡潔にまとめる
‐言語やFWはバージョンを明記
すべての記入が終えたら、誤字・脱字や違和感のある表現がないかなど読み直す
ここまでスキルシートの書き方やコツについて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
自身の魅力を存分に発揮できるスキルシートが、転職成功へと導きます。就職活動の第一歩は、スキルシートをしっかりと理解することから始まるのです。本この記事が、あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
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執筆者の氏名 佐藤 安由美